急速な高齢化の進行や世帯構造の変化、さらに住民が有する生活課題の多様化、深刻化のなか、その相談支援にあたる民生委員・児童委員の役割が一層大きくなっています。
とくに近年では、高齢者世帯の日常生活に関する支援が大幅に増加しているほか、災害に備えた要援護者支援体制の整備、悪質商法被害防止への協力等、幅広い分野での期待が高まっています。
しかし、こうした期待の高まりは、一方で民生委員・児童委員の負担の増加にもつながっており、今後とも民生委員・児童委員が地域福祉推進の担い手としての役割を果たしていくためには、民生委員・児童委員が活動しやすい環境整備を進めていくことがきわめて重要となっています。
本会(全民児連)においては、全国の民生委員・児童委員が安心して活動できるよう、国(厚生労働省)の支援も受けつつ、本年4月から全国すべての民生委員・児童委員が一括加入する保険制度を創設する等、活動環境整備に向けた取り組みを進めています。
厚生労働省においても、こうした民生委員・児童委員の活動環境の整備を進めるべく、その方策について検討することを目的に、昨年10月、「民生委員・児童委員の活動環境の整備に関する検討会」を設置し、検討が行われてきました。
この検討会には、全民児連からも2名の委員が参加し、活動実践に基づく発言や要望を重ねてきましたが、今般、この検討会において報告書が取りまとめられました。
◎「民生委員・児童委員の活動環境の整備に関する検討会」報告書
報告書にもあるとおり、民生委員・児童委員の活動環境改善のためには、厚生労働省、地方自治体、全民児連、全国の民児協組織等が力を合わせ取り組んでいくことが重要です。
本会(全民児連)においても、引き続き厚生労働省との連携を図りつつ、その取り組みを進めていくこととしています。