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【NEW】令和7年12月の民生委員・児童委員の一斉改選結果について|全国民生委員児童委員連合会

全民児連からのお知らせ

【NEW】令和7年12月の民生委員・児童委員の一斉改選結果について

2026.01.19

                     令和8年1月19日 全国民生委員児童委員連合会
 今般、令和7年12月に実施されました民生委員・児童委員(以下、民生委員)の全国一斉改選の結果が厚生労働省より公表されました。
 全国民生委員児童委員連合会(以下、全民児連)として、この結果を極めて深刻な事態と受け止めており、引き続き「なりて確保」の課題への対応を図っていく所存です。

I. 改選結果
 今回の民生委員の一斉改選において、全国の定数240,971人に対し、充足率は91.7%となりました。これは、前回の令和4年12月改選時の充足率93.7%と比較して2.0ポイントの低下となり、欠員数は約2万人に達しています。
 民生委員の充足率は、一貫して低下傾向にありましたが、この傾向はより加速していることがわかりました。地域共生社会の実現が喫緊の課題とされる現代において、その土台を支える民生委員制度の持続可能性が危ぶまれる事態となっています。
 一方、新任委員の割合は31.3%ですが、都道府県・指定都市ごとに見れば6割近くに及ぶところもあり、地域差が顕著です。新任委員の割合が高すぎると、地域の支援力が低下することも懸念されます。

II. なりて確保の課題の背景
 民生委員は地域を支える重要な役割を担い、意義や誇りを感じながら活動しています。一方で、社会情勢の変化等に起因し、なりて確保が困難な背景があります。

① 高齢者単独世帯の増加や生活課題の複雑化
・ 高齢者単独世帯の増加や生活課題の複雑化により、個々の委員の負担が大きくなっている可能性があります。
・ また、就労を継続する高齢者や就労世代にとって、そうした課題等に対応するための活動時間の確保が難しいという悩みもあります。

② 高齢就業者等の増加
・ 地域全体で高齢化が進み適任者を探しにくい状況に加え、高年齢者雇用安定法の改正に伴う高齢者の就労継続により、定年退職後に委員となる層が減少するなど、なりて候補のすそ野が狭まっている現状があります。

③ 地域関係の希薄化
・ 自治会・町内会も深刻な「人手不足」と「高齢化」が進み、地縁の希薄化に起因した候補者推薦における課題が大きくなっています。
・ 大規模マンションの増加等により、この傾向が顕著な都市部等においては、欠員の固定化が進んでいるところもあり、なりて確保の課題については、地域性の実態に基づく対応と対策が必要です。

④ 活動の見えにくさ
・ 活動の内容や意義、当事者が感じるやりがいが伝わりにくく、実態以上に「大変そう」というイメージが先行し、敬遠される一因となっています。

III. 民生委員制度を持続させるために
 令和9(2027)年に民生委員制度創設110周年の節目を迎える今、全民児連は、制度の持続可能性の観点から、なりてを確保し、無理なく委員活動を継続できる環境を整え、誰もが支え合い安心して暮らせる地域づくりをめざします。民生委員は厚生労働大臣から委嘱を受ける特別職の地方公務員であり、その確保は、本来、国および地方自治体が責任と主体性を持って取り組むべき課題です。その認識のもと、以下の取り組みについて、国、地方自治体、そして各地の民児協の関係者と連携し、取り組んでいきます。

① 活動環境の整備と負担軽減の徹底
・ 個人の活動を組織で支える体制づくりに向けた民児協組織としての支援機能強化を促進します。
・ 地域福祉の最前線を支える委員への『活動保障』の強化の観点から実費弁償費である活動費の十分な支給を求めます。
・ 負担軽減に向けて、委員活動と関係の薄い「あて職」の整理を求め、業務依頼を集約・検証することや、ICT技術の活用促進等、委員活動をサポートする体制の強化を要請します。

② 働きながら活動できる環境づくりの促進
・ 地域社会全体に対し民生委員活動の意義を発信し、企業や事業所等の理解と協力のもと、働きながら活動できる環境づくりを促進します。

③ 広報活動の強化
・ 活動の「やりがい」や「楽しさ」を伝え、特に若い世代や就労世代への認知度向上を図る全国的な広報活動を強化します。

④ 行政主体の選任活動の促進と柔軟な選任要件の運用、支援体制の強化
・ 候補者の推薦・調整を自治会・町内会等の地域組織のみに依存・一任するのではなく、行政も地域の実情に寄り添い、候補者確保の調整に主体的に関わる姿勢を強く求めます。あわせて、地域の実情に応じた柔軟な配置基準や年齢要件の弾力的運用を促します。
・ 新任委員に対する研修や、ベテラン委員によるサポート等、委員同士が相談し合える水平型の組織運営を強化するための様々な支援を促進します。

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